「気づいたら1時間…」って、ADHDの人にとっては日常茶飯事。
作業してるつもりが気づけばYouTubeで動画をハシゴしてたり、調べものをしていたはずがSNSで全然関係ない話題を見ていたり。
まさに「時間が溶ける」ってやつだよね。
でも、これって「意志が弱いから」とか「集中力がないから」じゃなくて、脳のクセによるもの。
だからこそ、自分を責めるんじゃなくて、「ああ、また飛んでたな」くらいに思っておけばOK。
それよりも「大事な時に飛ばないための仕組み」を作る方がずっとラクになるよ。
では、具体的にどうすればいいのか。
今回は「タイムトラベルを防ぐためのシンプルなコツ」を紹介していくね。
なぜ「気づいたら1時間経っている」のか?
ADHDの時間感覚と脳の仕組み
「ちょっとだけ」と思って始めたことが、気づいたら30分、1時間…。
こんな経験、ADHDの人なら何度もあるよね。
これは単なる「うっかり」ではなく、脳の仕組みが関係しているんだ。
ADHDの脳は、「今、この瞬間」に強く集中する傾向があるんだけど、「次にやること」や「未来の予定」に対する感覚が曖昧なんだよね。
目の前のことにぐっと意識が向くと、その場から動けなくなるというか、他のことが見えなくなる。
だから、面白い動画を見たり好きなことをしていると、「次の予定がある」という感覚がスッと消えちゃうんだ。
逆に、やらなきゃいけないことがあるのに全然集中できなくて、ネットサーフィンやゲームに逃げちゃうこともある。
そして、一度「過集中モード」に入ると、集中のスイッチが切れるまで止まらない。
これが「気づいたら1時間」現象の正体なんだよね。
「じゃあどうすればいいの?」って思うかもしれないけど、実はこの時間感覚のズレはちょっとした工夫でカバーできるよ。
脳のクセに合わせて、「時間を意識しやすい環境」を作るのがカギなんだ。
「過集中」と「注意散漫」のギャップ
ADHDには「過集中」と「注意散漫」という2つのモードがあるんだけど、この切り替わりが極端なことが多いんだよね。
「過集中」は、興味があることに対して驚くほどの集中力を発揮する状態。
でも「注意散漫」はその真逆で、ちょっとした音や光、スマホの通知ひとつで意識がそっちに引っ張られちゃう。
このギャップが激しいせいで、やる気が出ないときは何をしてもダラダラしがち。
でも、いざスイッチが入ると、時間が経つのも忘れて作業を続けてしまう。
例えば、「ちょっとだけ調べよう」と思って検索したら、関連動画が出てきて気づけば1時間が経過。
「たまった通知を確認するだけ」のつもりが、SNSで他の人の投稿を見始めて止まらなくなったりね。
この状態を防ぐには、「スイッチの入れすぎ」に気をつける必要がある。
特に、時間が溶けやすい状況を自分で知っておくと、事前に対策が立てやすくなるよ。
じゃあ実際に「時間が溶けるパターン」を具体的に見ていこう。
よくあるタイムトラベルパターン
「気づいたら時間が経ってる!」という状況には、いくつかのパターンがあるんだよね。
特にADHDの人が陥りやすい「時間が溶ける瞬間」を知っておくと、自分でも「あ、これが始まる予感がする」と気づきやすくなるよ。
以下で、代表的なパターンを3つ紹介するね。
スマホを見始めたら止まらない
「ちょっと通知を確認するだけ」のつもりが、あっという間に30分…。
スマホって本当に魔法の箱みたいで、一度手にするともう離せなくなるよね。
SNSを開けば次から次へと気になる投稿が流れてくるし、YouTubeやTikTokなんかを見始めたら最後。
「もう一本だけ…」と思ってるうちに、次の動画が自動再生されちゃう。
これは、スマホが「刺激の宝庫」だからなんだ。
ADHDの脳は刺激を求めやすい性質があるから、スマホみたいな「すぐに楽しめるツール」には特にハマりやすいんだよね。
気づけばベッドの上で1時間以上スマホをいじっていた、なんてこともザラにある。
対策としては、「スマホを視界に入れない」だけでもかなり違うよ。
机の上に置いてるのをカバンの中に入れる
通知をオフにしたり、タイマーをセットして意識的にスマホから離れる時間を作るのが効果的。
スマホは便利だけど、「使う時間を決める」とうまく付き合えるようになるよ。
ネットサーフィンで情報の海にダイブ
「ちょっと調べものをしよう」と思って検索したら、関連リンクをたどって止まらない…。
これもあるあるだよね。
ADHDの人は「興味のあること」に対してどこまでも深掘りする傾向があるから、調べものを始めると過集中モードに入りがち。
「なんでこんなことまで調べてるんだろう?」と途中で気づくんだけど、その頃には1時間以上経過してることも珍しくない。
特に、Wikipediaやニュース記事、まとめサイトなどは要注意。
リンクをたどるうちに気づいたら全然関係ないジャンルの記事を読んでいた、なんてことも多いよね。
これを防ぐには、「検索する目的」を最初にはっきり決めておくのが大事。
「これだけ調べたら終わり」とゴールを決めたり、「調べものは15分だけ」と時間制限を設けるのも効果的。
タイマーを使うことで、「時間を意識するきっかけ」が作れるからね。
作業のつもりが別のことを始めてしまう
「仕事や家事を始めたはずなのに、気づいたら関係ないことをしていた」というのもADHDあるある。
例えば、「部屋を片付けよう」と思ったら、本棚を整理してしまって、本の読み返しが始まる。
あるいは、メールをチェックしていたはずが、過去の写真やファイルを整理し始めてしまう、なんてこともあるよね。
これは「脳が興味のあるものに吸い寄せられる」から起こるんだ。
目に入ったものに気を取られやすく、やるべきことからどんどんズレていく。
このパターンを防ぐには、「タスクを細かく分けて進める」方法が有効だよ。
「部屋の片付け」じゃなくて「机の上だけ片付ける」とか、「メールチェック」じゃなくて「受信箱の未読だけ確認する」といった感じ。
作業を細かく分けることで「ゴールが見える化」するから、途中で脱線しにくくなるんだ。
このあたりの対策は次のブロックで詳しく解説するね。
「簡単にできる方法」ばかりだから、ぜひ試してみてほしいな。
タイムトラベルを防ぐためのシンプルな方法
「気づいたら1時間経ってる!」を防ぐには、難しいルールや複雑なツールを使わなくても大丈夫。
ADHDの人にとって重要なのは、「時間を意識するきっかけ」を作ること。
ここでは、割と簡単にできる3つの方法を紹介するよ。
目の前に時計を置く習慣
シンプルだけど、一番効果があるのが「目の前に時計を置くこと」。スマホじゃなくてね。
デジタルでもアナログでも構わないけど、常に時間が目に入る環境を作るだけで、タイムトラベルを防ぎやすくなるよ。
ADHDの脳は「目に見えるもの」を優先しがちだから、時計が視界に入るだけで「時間を意識するきっかけ」になるんだよね。
パソコンの画面に時計を大きく表示しておくのもいいけど、理想は部屋の正面や机の上に「わかりやすい時計」を置くこと。
パッと見ただけで時間がわかる位置に時計を配置するだけで、気づいたら30分経過…が減っていくはず。
特にアナログ時計は「針の動き」が視覚的に時間経過を感じさせてくれるから、より効果が高いと言われてるらしい。
「作業を始める前に時計を確認する」という習慣をつけるだけでも、時間感覚がグッと変わってくるよ。
音で時間を知らせるタイマー活用法
タイマーを使うのも効果抜群。
「何かに没頭しすぎるとき」は、脳が「ストップのサイン」を見逃しがちなんだよね。
だからこそ、「音で強制的に切り替える」のがポイント。
おすすめなのは、「25分作業+5分休憩」のポモドーロ・テクニック。
25分間だけ集中して、タイマーが鳴ったら5分休憩するシンプルな方法なんだけど、これが意外と効果的。
作業に集中していても「タイマーの音」が強制的にリセットをかけてくれるから、過集中モードに入りすぎるのを防げるんだよね。
タイマーはスマホでもいいけど、キッチンタイマーやデスク用のものを使うと、スマホを見るきっかけを減らせるよ。
「タイマーをセットする」行為自体が時間を意識させるスイッチになるから、ぜひ試してみてね。
一瞬だけ集中する「60秒ルール」
「タスクが終わらない」「気づいたら関係ないことをしてる」というときにおすすめなのが「60秒ルール」。
「この作業は60秒だけやろう」と決めて、タイマーをセットするだけの方法だよ。
ADHDの人は「終わりが見えない作業」に対して苦手意識が強いんだ。
でも、「60秒だけ」と決めることで、それくらいならやれる気がしてくるんだよね。
それに、実際に始めると60秒じゃ終わらなくても「もうちょっとだけ続けよう」と自然に思えることも多いんだ。
もし60秒経っても気分が乗らなければ、それで終了してOK。
「ちょっとだけでもやった」という事実が残るから、自分を責める必要がなくなるよ。
この「作業を小さく分ける習慣」を続けることで、「やらなきゃ…でもめんどくさい」が減っていくから、試す価値アリだよ!
次は「時間感覚を育てる練習法」を紹介するね。
「時間が溶けるのは仕方ない」と割り切りつつ、無理なく時間感覚を鍛えていこう。
「時間感覚を育てる」ための練習法
「気づいたら時間が経ってた…」を防ぐには、その場しのぎの対策だけじゃなくて、「時間感覚を育てる練習」をしていくことも大切。
ADHDの人は「時間を意識する」というスキルが育ちにくいだけで、トレーニングすれば少しずつでも変わっていくんだよね。
ここでは、時間感覚を育てるための簡単な練習法を3つ紹介するね。
ポモドーロ・テクニックを試してみる
さっきも少し触れたけど、「ポモドーロ・テクニック」は時間感覚を鍛えるうえでめちゃくちゃ効果的。
「25分作業して5分休憩する」を繰り返すシンプルな方法だけど、これが意外と脳にフィットするんだよね。
これのいいところは、「25分という時間が長すぎず短すぎないこと」。
集中するにはちょうどいい長さで、ADHDの人でも「これならできるかも」と思いやすいんだ。
また、「タイマーが鳴る」という物理的な刺激が入ることで、脳が「今、どれくらい時間が経過したのか」を自然に学習するようになるよ。
続けていくうちに「作業時間の感覚」が少しずつ養われてくるはず。
最初はタイマーを使うのを忘れがちだけど、「タイマーをセットするのを習慣にする」と、だんだん生活に馴染んでくるよ。
思い出したときだけでもOKだから、気楽にやってみてね。
終わりの時間を決めて行動する
「気づいたら何時間もやってしまう」という人におすすめなのが、「作業の終わり時間を決める」方法。
たとえば、「18時には作業を終わらせる」「この動画は20分だけ」と、あらかじめ終了時間を意識してから始めるんだ。
ADHDの脳は「スタートに意識が向きやすい」けど、「終わり」を意識するのは苦手なんだよね。
でも、「終わりを決める」という行動を繰り返すことで、脳が「時間を区切る感覚」を覚えていく。
これは勉強や仕事だけじゃなく、ゲームやSNSなどの趣味にも使えるよ。
「あと1時間だけ」と自分で宣言してから始めることで、ダラダラ続けるのを防ぎやすくなるんだ。
最初は思ったより長くやっちゃうこともあるけど、それでも「区切ろうとした」という行動自体が大事。
少しずつでも、「時間を意識するクセ」がついてくるよ。
未来の自分をイメージする練習
ADHDの人にとって、「未来のことを想像する」のはちょっとハードルが高いことが多いよね。
でも、「未来の自分をイメージする」というのは、時間感覚を育てるうえで重要な練習なんだ。
具体的には、「1時間後にどんな気分でいたいか」を考えるだけでもOK。
「1時間後にはスッキリした気持ちでいたいな」「終わったらコーヒーでも飲もうかな」といった感じで、未来の自分に意識を向けるんだ。
この練習を繰り返していくと、脳が少しずつ「今やっていることが未来につながる」という感覚を持ち始めるよ。
結果として、ダラダラと時間を溶かすのを防ぐ効果が期待できるんだ。
特に「未来の自分を応援する」という考え方は、自分を責める気持ちを減らす効果もあるよ。
「未来の自分が楽になるように、今はこれをやっておこう」と思えるようになると、少しずつ行動が変わってくるはず。
最後に、「うまくいかない日でも自分を責めないコツ」を紹介していくね。
失敗しても大丈夫。大切なのは「やり直せばいい」という気持ちだからね。
うまくいかない日でも自分を責めないコツ
「タイムトラベルを防ぐ方法」を知っていても、うまくいかない日って必ずあるよね。
特にADHDの人は、「またやっちゃった…」と自己嫌悪に陥りがち。
でも、実はこの「自分を責める気持ち」が、次のタイムトラベルを引き起こす原因になってることもあるんだ。
ここでは、「うまくいかなくても自分を責めずに切り替えるコツ」を紹介するよ。
ポイントは、「できなかったこと」よりも「できたこと」に意識を向けること。
「またやっちゃった…」と思ったら
気づいたら1時間経っていた…。そんなとき、「なんで私はいつもこうなんだろう」と自分を責めがち。
でも、この自己否定が次の行動を鈍らせてしまうんだよね。
脳は、「ネガティブな感情」にフォーカスすると、さらに同じ状況を繰り返しやすくなる性質があるんだ。
「失敗したから次は気をつけよう」と思っていても、実際は「失敗した記憶」が強く残りすぎて、脳がストレスを避けようとする。
結果的に、「面倒だから後回しでいいか…」という流れになりやすいんだよね。
だからこそ、「またやっちゃった」と思ったら、一度立ち止まって「でも気づけたじゃん」と自分を肯定してみよう。
「次に気をつければいいや」と軽く流せるようになると、次の行動も楽に始められるよ。
リセットタイムの重要性
「気づいたら時間が経ってた」ことに気づいたときは、そのままダラダラ続けるのではなく、一度リセットタイムを設けるのがおすすめ。
具体的には、「タイマーを2分セットして深呼吸する」「その場で両手を真上に上げて伸びをする」といった簡単なリセット方法でOK。
ADHDの人は「切り替え」が苦手だけど、体を動かしたり環境を変えることで、脳が自然とリフレッシュモードに入るんだよね。
たとえ長時間タイムトラベルしてしまったとしても、「リセットできた」という事実が次の行動につながるから、気持ちが切り替わりやすくなるよ。
「何もしない時間」を意識的に作ることで、過集中のループから抜け出すきっかけになるから、試してみてね。
できたことに目を向ける小さな記録
時間がうまく使えなかった日でも、「できたこと」に目を向けると、自分への評価が変わってくるよ。
たとえば、「洗濯機を回せた」「メールを1通だけ返せた」といった小さなことでもOK。
ADHDの人は、「タスクが全部終わらないとダメ」と思いがちだけど、完璧を求めすぎると逆に動けなくなるんだよね。
「これだけでも進んだ」と自分を肯定することで、「少しずつでいいからやってみよう」という気持ちになれるよ。
おすすめなのは、ノートやスマホのメモに「今日できたことリスト」を作ること。
どんなに小さなことでも書き出していくことで、「自分は何もしていないわけじゃない」と実感できるんだよね。
積み重ねると、「自分は少しずつ成長している」と感じられるようになるよ。
うまくいかない日があっても大丈夫。
次の日に切り替えられれば、それだけで十分なんだ。
これで「時間が溶ける問題」ともうまく付き合えるはずだよ。
自分のペースで、ゆっくり進んでいこう!
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